データベース編 第13章 / 全13章
クラウドで使うDB
Azure ・ Google Cloud ・ AWS
マネージドサービス対応表ポイント
- 同じ種類のDBでも、クラウドごとにサービス名が違う
- どのクラウドも、RDB・NoSQL・特化型をひと通りそろえている
- 普段使っているクラウドに合わせると、ログインや連携が楽になる
名前の由来
面倒な運用(バックアップ・更新・障害対応)を、クラウド会社が代わりに管理してくれるサービス。
仕事の現場では
くわしく(正確な話)
- Azure Cosmos DB は、1つのサービスでドキュメント・キーバリュー・ワイドカラム・グラフを選べる。
- Google の Spanner は、世界規模でも正確さを保てる分散RDB。
- AWS の Aurora は、MySQL・PostgreSQLと互換性のある高性能RDB。
- PostgreSQL・MySQL・Redis などのオープンソースDBは、どのクラウドでも使える。
2026年10月時点の主なサービスです。名称や提供内容は変わることがあります。
この章の用語(意味と語源)
- マネージドサービス Managed Service
運用(更新・バックアップ・障害対応)をクラウド会社が代わりにやってくれるサービス。
語源manage はラテン語 manus(手)から、「手で扱う → 管理する」。
- PaaS / IaaS / SaaS パース / イアース / サース
クラウドを「どこまで任せるか」の分け方。
IaaS はサーバーだけ借りる、PaaS はDBなどの土台まで任せる、SaaS は完成したソフトを使う。マネージドDBはPaaSにあたります。
覚えておく:IaaS → PaaS → SaaS(右ほどお任せ)
語源Infrastructure(基盤)/ Platform(土台)/ Software as a Service(〜をサービスとして)の頭文字。
- オープンソース Open Source ・ OSS
設計図(ソースコード)が公開され、誰でも使えるソフト。
語源open(公開された)+ source(源=ソースコード)。
- Azure アジュール ・ Microsoft
Microsoftのクラウド。
Microsoft 365 や Windows と連携しやすいのが特長です。
語源azure は「空色・紺碧」。ペルシャ語の lājward(青い宝石ラピスラズリ)から。
- Google Cloud グーグルクラウド ・ GCP
Googleのクラウド。
データ分析やAIに強いと言われます。
語源Google は 10の100乗を表す googol から。GCP は Google Cloud Platform の頭文字。
- AWS エーダブリューエス ・ Amazon
Amazonのクラウド。世界でもっとも利用者が多い。
語源Amazon Web Services の頭文字。Amazon は世界最大級の川アマゾンから。
- Azure SQL Database Azure のRDB
Microsoft SQL Server をもとにした、AzureのマネージドなリレーショナルDB。
語源そのままの意味で「Azure の SQL データベース」。
- Azure Database for PostgreSQL Azure のRDB
Azure上で使える、マネージドな PostgreSQL(MySQL版もある)。
語源「PostgreSQL のための Azure データベース」。
- Azure Cosmos DB コスモスDB
Azureの、世界規模で使えるNoSQLサービス。
ドキュメント(NoSQL API)を中心に、MongoDB・Cassandra・Gremlin(グラフ)などの形式を選べます。ベクトル検索にも対応しています。
語源cosmos はギリシャ語で「秩序ある宇宙」。世界中に広げて使えるDB、というイメージの名前。
- Azure Managed Redis Azure のキャッシュ
Azureのマネージドな Redis。
語源Managed(管理された)Redis。
- Azure Data Explorer Azure の時系列・ログ分析
ログや時系列データを高速に分析するAzureのサービス。
中では Kusto というエンジンが動いており、KQL という言葉で問い合わせます。
語源explorer(探検家)。中のエンジン名 Kusto は、海洋探検家ジャック=イヴ・クストーにちなむと言われます。
- Azure AI Search Azure の検索
全文検索とベクトル検索ができるAzureのサービス。
旧名は Azure Cognitive Search。RAGの検索役としてよく使われます。
語源AI(人工知能)+ search(検索)。
- Cloud SQL Google Cloud のRDB
Google CloudのマネージドなリレーショナルDB(MySQL・PostgreSQL・SQL Server)。
語源「クラウドの SQL データベース」。
- AlloyDB アロイディービー
PostgreSQL互換の、Google Cloudの高性能RDB。
ベクトル検索にも対応しています。
語源alloy は「合金」。
- Spanner スパナー
Google Cloudの、世界規模で正確さを保てる分散RDB(NewSQL)。
グラフとして扱う機能(Spanner Graph)もあります。
語源span(またがる)+ -er。世界中のデータセンターに「またがる」DB。
- Memorystore メモリーストア
Google Cloudのマネージドなインメモリのキーバリューストア(Redis など)。
語源memory(記憶)+ store(保管庫)。
- Firestore ファイアストア
Google Cloudのドキュメントデータベース。スマホアプリ開発で人気。
語源アプリ開発基盤 Firebase の store(保管庫)。
- Bigtable ビッグテーブル
Google Cloudのワイドカラム型DB。大量の時系列データにも使われる。
語源big(巨大な)+ table(表)。
- BigQuery ビッグクエリ
Google Cloudの、巨大なデータをSQLで集計するデータウェアハウス。
くわしくは「データレイク編」で解説しています。
語源big(巨大な)+ query(問い合わせ)。
- Vertex AI Search / Vector Search Google Cloud の検索
Google Cloudの、全文検索・ベクトル検索のサービス。
語源vertex は「頂点」。Vertex AI は Google Cloud のAI関連サービスのまとめ役の名前。
- Amazon RDS AWS のRDB
AWSのマネージドなリレーショナルDB(MySQL・PostgreSQL・SQL Server・Oracle など)。
語源Relational Database Service の頭文字。
- Amazon Aurora オーロラ
MySQL・PostgreSQLと互換性のある、AWSの高性能RDB。
PostgreSQL版は pgvector でベクトル検索にも使えます。
語源aurora(オーロラ)。ローマ神話の暁の女神の名前。
- Amazon DynamoDB ダイナモディービー
AWSの、キーバリュー型・ドキュメント型のNoSQL。
どれだけアクセスが増えても速さが変わりにくいのが特長です。
語源Amazonが2007年に論文で発表した仕組み「Dynamo」が元。dynamo は「発電機」(ギリシャ語 dynamis:力)。
- Amazon ElastiCache エラスティキャッシュ
AWSのマネージドなインメモリのキャッシュ(Redis 互換など)。
語源elastic(伸び縮みする)+ cache。
- Amazon DocumentDB ドキュメントディービー
MongoDB互換の、AWSのドキュメントDB。
語源document(書類)+ DB。
- Amazon Keyspaces キースペース
Cassandra互換の、AWSのワイドカラムDB。
語源Cassandraで表をまとめる単位「キースペース(key space:鍵の空間)」から。
- Amazon Neptune ネプチューン
AWSのグラフDB。
語源neptune は海王星。ローマ神話の海の神の名前。
- Amazon Timestream タイムストリーム
AWSの時系列DB。
語源time(時間)+ stream(流れ)。
- Amazon OpenSearch Service AWS の検索
AWSのマネージドな OpenSearch。全文検索とベクトル検索に使える。
語源open(オープンソースの)+ search(検索)。