データレイク編 第11章 / 全13章
コンテキストレイヤー(AIに業務の意味を伝える)とは
Context Layer ・ セマンティックレイヤー ・ MCP
AIが社内データを正しく使うための、意味とルールの層ポイント
- データの意味(用語の定義・計算方法・正式な数字の出どころ)をまとめ、AIが参照できるようにする
- どのデータを、誰が、どう使ってよいかのルールも、一緒にAIへ伝える
- AIはこの層を通して社内データを使うので、答えがぶれにくく、安全になる
名前の由来
データそのものではなく、「そのデータが何を意味し、どう使えばよいか」をまとめた層。
仕事の現場では
くわしく(正確な話)
- 売上・粗利・顧客数などの数値の定義をまとめたものをセマンティックレイヤーと呼び、BIとAIの両方で共通に使える。
- データの説明(メタデータ)・データカタログ・リネージ(出どころの記録)も、AIにとって大事な文脈になる。
- 人・商品・取引などのつながりを点と線で表したナレッジグラフを、AIに使わせることもある。
- AIが社内のデータやツールに決まった形でつながるための共通の決まりとして、MCP(Model Context Protocol)が広まりつつある。
- 自分で調べて手順を進めるAIエージェントが増えるほど、この層の整備が重要になる。
- 「コンテキストレイヤー」はまだ新しい呼び方で、セマンティックレイヤー、ナレッジレイヤーなどとも呼ばれる。
うまれ:MCPは、2024年11月にAnthropic社が公開した、AIと外部のデータやツールをつなぐための公開仕様。
この章の用語(意味と語源)
- コンテキストレイヤー Context Layer
データの意味(定義・正式な出どころ)と使い方のルールをまとめ、AIが参照できるようにした層。
「売上は税抜か税込か」「どの表が正式な数字か」「誰に何を見せてよいか」といった社内の約束ごとを、AIにも伝えるための仕組みです。セマンティックレイヤー、ナレッジレイヤーなどとも呼ばれます。
覚えておく:定義 / 正式な出どころ / アクセスのルール
語源context(文脈。ラテン語 contexere「織り合わせる」から)+ layer(層)。
- セマンティックレイヤー Semantic Layer
「売上」「粗利」などの定義を1か所で決めておき、どのツールでも同じ計算にする層。
語源semantic(意味の)。ギリシャ語 sēmantikos(意味を示す)から。layer は「層」。
- メタデータ Metadata
「データについてのデータ」。項目名・型・更新日・担当者など。
語源meta(ギリシャ語で「〜を超えた・〜についての」)+ data。
- ナレッジグラフ Knowledge Graph
人・商品・取引などのつながりを、点と線で表した知識のデータ。
「この顧客の担当者は誰か」「この部品を使う製品はどれか」といった関係を、AIがたどれるようになります。
語源knowledge(知識)+ graph(点と線の図)。
- MCP Model Context Protocol
AIが、社内のデータやツールに決まった形でつながるための共通の決まり。
2024年にAnthropic社が公開した仕様で、各社のAIやツールが対応を進めています。
語源Model(AIのモデル)+ Context(文脈)+ Protocol(決まりごと)の頭文字。
- AIエージェント AI Agent
目的を伝えると、必要な情報を調べたり、ツールを操作したりして、自分で手順を進めるAI。
社内データに触れる範囲が広いぶん、コンテキストレイヤーとアクセスのルールがより重要になります。
語源agent(代理人)。ラテン語 agere(行う)から。