セキュリティ編 第4章 / 全13章
IDと権限の管理とは
IAM ・ SSO ・ 最小権限
誰が、何を、いつまで会社のICカード。部署によって入れる部屋が違い、退職したらその日にカードを止める。全員に全部屋の鍵を渡したりはしない。
図とさわれるデモで確かめる →
ポイント
- 社員のIDを1か所(IdP)で管理し、1回のログインで各システムを使えるようにする(SSO)
- 権限は、仕事に必要な分だけ渡す(最小権限)
- 入社・異動・退職に合わせて、IDと権限をすぐ変える。特に退職者のIDは即日止める
名前の由来
identity身元(ラテン語 idem:同じもの)access近づくことmanagement管理
IAM:「その人が本人か」と「何に近づいてよいか」を管理すること。
仕事の現場では
サービスごとに別々のIDを作っていると、退職者のIDの止め忘れが必ず起きます。Microsoft Entra ID や Google Workspace、Okta などのIdPにまとめると、1か所止めるだけで済みます。
くわしく(正確な話)
- 本人確認が認証、何をしてよいかを決めるのが認可。
- 管理者権限などの強い権限を特権IDと呼び、使う人と時間を絞って記録を残す。
- 部署や役割ごとに権限をまとめて渡すやり方を、ロールベースの権限管理(RBAC)と呼ぶ。
- 定期的に「その権限はまだ必要か」を見直す(棚卸し)。
この章の用語(意味と語源)
- ID管理(IAM) Identity and Access Management
利用者のIDと、何に近づいてよいか(権限)を管理すること。
覚えておく:誰が / 何を / いつまで
語源identity はラテン語 idem(同じもの)、access は accedere(近づく)から。
- IdP(Entra ID / Okta) Identity Provider
社員のIDを1か所で管理し、各システムに本人確認の結果を渡す仕組み。
Microsoft Entra ID(旧 Azure Active Directory)・Google Workspace・Okta などがあります。
語源Identity Provider(身元を提供する者)の頭文字。Okta は気象用語で、空を8つに分けて雲の量を表す単位。
- SSO(シングルサインオン) Single Sign-On
1回のログインで、複数のシステムを使えるようにする仕組み。
語源single(1回の)+ sign on(ログインする)。
- 認証 / 認可 Authentication / Authorization
本人かどうかを確かめること/その人に何をしてよいかを決めること。
語源authentication はギリシャ語 authentikos(本物の)、authorization は author(権限を持つ人)から。
- 最小権限 Least Privilege
仕事に必要な分だけの権限を渡すという原則。
乗っ取られたり、内部の人が悪用したりしたときの被害を小さくできます。
語源least(最も少ない)+ privilege(特権。ラテン語 privus「個人の」+ lex「法」)。
- 特権ID / 管理者権限 Privileged Account
システムの設定変更などができる、強い権限を持つID。
使う人と時間を絞り、操作の記録を残します。普段の作業では使いません。
語源privilege(特権)+ ID(identification:身元を示すもの)。